みなさんがデトックスと聞いて思い浮かべることはなんですか。「お風呂でたくさん汗をかく?」「運動して汗をかく?」デトックスとは、いつの間にかたまってしまった、人の体内でいらなくなった老廃物などの毒素を排出することです。
便や尿、汗などから主に排出されますが、みなさんがいいと思っている汗をかく行為は、実はあまりデトックスになっていないんです。もっとも効果があるデトックスは“便を出すこと”。毎日快調な人でも、必ずたまっていると言われている「宿便」を出すことで、体調の変化やアレルギー体質の改善にもなるんです。
宿便とは?

最低48時間以上の断食の後に、梅流しをすることで、たくさんの排出される便です。西洋医学では、宿便をいうものは存在しないそうなのですが、多くの人が断食後に梅流しをして、その効果を実感しています。
梅流しをして出る便は、通常の形状であることが多く、真っ黒の便、細く繋がった長い便、泥のような便など、人それぞれ様々なようです。断食をして何も食べていないのに宿便がでる理由は、便といして排出されるのは食べ物の残りカスだけではないからです。むしろ、腸の中の細菌の死骸や、腸の古くなった組織が半分以上占めているそうです。
宿便を溜めておくと

最初にも書きましたが、デトックスとは人が持っている毒素のうち、1番大きな割合を占めているのは便です。宿便を溜めておくことで、腸の消化吸収能力が衰え、肌荒れやアレルギーを引き起こす原因など、様々は不調を引き起こす原因になります。
梅流しとは?
梅流しとは48時間以上の断食をした後に行う、宿便を出すための食事法です。大根をたっぷりのお湯で、歯で潰せるくらいまでじっくり煮込み、その大根の煮汁に梅干しを潰して入れた汁を飲みます。
便意を感じるまで続けるので、少ない人で1L、多い人で2Lもの梅流しの汁を飲むんです。大根に含まれる食物繊維が、腸の中に停滞した宿便たちをキレイに浮かせて流し出すので、梅流しは最高のデトックスと言えるでしょう。
梅流しの方法

準備するもの
- 大根(半分)
- 梅干し
- 大きな鍋
- 1〜1.5Lの水に半分の大根を入れても溢れないくらい大きな鍋を用意してください。(小さい鍋だと、以外と水の量が少なくて、大根だらけの汁になってしまいます。そして、足りないからと言って、また煮込み始めるのは、時間や資源の無駄になるので、十分大きな鍋を準備しておきましょう。)
- 大根は1cmほどの厚さに切って、歯で潰せるくらい煮込みます。時間は40分から1時間ほどです。
- 汁を鍋から移し、大根の煮汁に潰した梅干しを溶かすように入れます。
- 時間をかけて煮汁を飲みます。このとき一緒に煮込んだ大根も少しずつ食べてください。大根は噛まなくても食べられるくらい柔らかいですが、30回噛むことを目標にしっかり噛んでください。これを宿便がでるまで繰り返します。
宿便の効果

宿便の効果で、溜まっていた便が一気に排出され、実感できるほどかなり体が軽く感じられます。また肌がもちもちして体の中がキレイになったなと、様々な体調の改善が身を以て体験できます。それ以外にも、アレルギーが改善する、血圧が高かった人が正常値まで戻る、体重が大幅に減るなど、嬉しい効果があります。
断食・梅流しをする上での注意点

梅流しは適切なタイミングでやって初めて効果があるものです。また、梅流しは一時的に腸の中を荒らす行為でもあるので、その後の食事や摂取するものにも十分気を使わなければなりません。断食後の梅流しは、久しぶりの食事で、口にしてから一気に空腹を感じるようになります。
そこでもっとも危険なのが、断食が終わってすぐに食事を普段通りに戻すことです。断食後はカロリーも吸収が非常によく、また消化器官が今まで休んでいたため、すぐに普段の通りに機能することができません。
知識をしっかり持った上で、食欲に負けない強い意志を持って行うか、専門機関の指導のもとで行うようにしてください。梅流し後(回復期)に食べてもいいものは「まごわやさしい」の食材です。
- ま:大豆などの豆類
- ご:ごま、くるみ、アーモンドなど
- わ:わかめなど海藻類
- や:野菜や根菜
- さ:魚
- し:しいたけ、しめじなどのきのこ類
- い:じゃがいも、さつまいもなどの芋類
まとめ

梅には疲労回復に効果のあるクエン酸をはじめ、カリウム、リン、カルシウムなど栄養価の高い食品です。梅の酸味はさっぱりしていて、食欲がわかない時や、夏バテにも向いています。
梅流しの汁は、朝起きてから飲むと便通がよくなるので、便秘の人にもおすすめです。梅の栄養素は素晴らしいので断食後でなくても摂取すると健康増進に期待できます。